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2006.06.02

AA研究、準備中

70年の歴史を迎えた断酒自助団体Alcoholics Anonymousの研究を博士論文にまとめさせていただきましたが、その内容に大幅加筆した著作を準備しています。この団体における『霊性』(『宗教性』ではない!!!)のもつ意味、一言で言ってしまえば、『お酒を止めるだけではなく、生き方そのものを問い直すことにより、断酒が継続できる』という考え方を多面的に吟味したものです。

タイトルは『断酒が作りだす共同性--アルコール依存からの回復を信じる人々』で、来春、界思想社から刊行されます。

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川又俊則・寺田喜朗・武井順介編著『ライフヒストリーの宗教社会学--紡がれる信仰と人生』

ハーベスト社から、上記の書籍が刊行されました。

著者の方々は私とほぼ同世代の若手研究者です。文献解題や用語解説など、おそらく教科書的な用法を意識した、意欲的な本を頂きました。
インタビューによる人生の再構成、そこにおいて宗教がどのように位置づけられるかを諸事例を通して吟味した好著。ですから、本書の中で扱われる諸事例を、かなり共感を持って読み、理解することができるでしょう。
注も力が入っていて面白いですよ。

読ませていただいてから細かい感想も述べたいと思います。

まずは、寺田さん、有り難く頂きました。

(ハーベスト社、2006年6月)

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矢野秀武『現代タイにおける仏教運動--タンマガーイ式瞑想とタイ社会の変容』

矢野秀武さんから、上記のご本を頂きました。

タイの上座(部)仏教は、タイの国教であり、男子のほとんどが一時出家するという社会において、重要な位置を占めています。その中で生じた宗教運動というべきタンマガーイ(タンマカーイ)についての本格的な研究。東大に提出された博士論文が元になっています。拾い読みをさせていただいた段階では、(1)国教としての仏教が占める特別な位置は、日本と比較して実に実に興味深いと感じました。また、(2)その上座部から生じながらも、運動としてのタンマガーイがもつ、消費社会にも目を向けた性格といいますか、イベント性といってしまったら言い過ぎかも知れませんが、上座部的『伝統』との間に生じているずれが面白いと感じられました。(3)瞑想実践の内容も大いに興味を引くところです。

追ってコメントを補足したく思います。

矢野さん、有り難うございます。

(東信堂、2006年4月)

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深澤英隆著『啓蒙と霊性--近代宗教言説の生成と変容』

深澤英隆著『啓蒙と霊性--近代宗教言説の生成と変容』を落手いたしました。

私は、現代人が(少々無理をして)宗教における制度的なものを切り下げて体験的なものを称揚する現象(『スピリチュアリティ』を語るというのもそれですね)に興味を持って調べているのですが、本書は、これを、思想史的に手堅く吟味されたものです。

 宗教が近代諸制度を生み出すきっかけとなりつつ、近代の諸制度の外部に置かれた諸事情は、『宗教』概念の成立と関連して多くの研究者が注意しているところです。近代科学の展開は、宗教的真理として信じられてきたものの多くを説明して見せたわけですが、その一方、公害や環境問題や倫理をめぐる問題で近代科学の限界も指摘されています。

著者の深澤氏は、主としてドイツ語圏と英語圏における議論をフォローして、近代の知識人がこの問題をどのように扱ってきたかを述べたものと、まずはお見受けしました。
信仰をもった知識人が、近代のただ中にあって、批判や懐疑に身を置きながら、その「真理」をどのように受け止め、近代に対しても向き合っていくかというのは大きな問題です。

これからじっくり読ませていただきますが、まずはご紹介まで。追って詳細なコメントをさせていただきます。

なお、表紙が美しいです。

(岩波書店、2006年5月25日)

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